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チャラいというよりイカつい男友達がいた
今思えばワイ(女)はそいつに惚れてたのかもしれない
でもそいつはワイと知り合ってから半年ほどで彼女ができた
誰が見てもそいつとは不釣り合いな芋女だった

>>2
今回ばかりはその通りや
ワイを煽ってくれてもいい

芋女は背が低くてガリ勉でドジで、ワイは正直苦手なタイプの女だった
ワイは男友達と芋女は絶対に別れると思ってたし、彼女がいると女のワイとは遊びづらいだろうからさっさと別れて欲しかった

でも男友達と芋女はまったく別れる素振りがなかった
インスタに匂わせしたりしないし周りに付き合ってることを公言もしない2人の交際を知ってるのは仲のいい友達数人で、ワイはそこに入っているのが嬉しい半面複雑な気持ちだった

そんなある日、さっさと別れて欲しくて気持ちが先走ったワイは男友達に「結婚とか考えてないならはやく別れな」って言ってしまった
そしたら男友達は「俺は彼女のこと愛してるから今は結婚考えてなくても別れる気はない」って言ったんや、ワイはそこで何かが切れた

>>22
大学生だからね

ワイが生きてきた短い人生、出会った男はみんな不誠実な奴だったし、男なんてほとんどが性にだらしない奴なんだと思ってた
男友達だってカッコつけた事言ってるだけでもれなくそういう男なはずで、愛してるだなんてふざけた事を抜かすなと思ったんや

男友達はそこそこイケメンでガタイ良くて背も高くていい大学行ってて話も面白くて、思えばめちゃくちゃ高スペックで、女が寄ってこない訳がないんや
でも愛だのなんだの言って寄ってくる女を相手しない姿を見てるとワイは「こいつだって男なんだという事を証明したい」と思った

でもワイが直接手を出すとその後が気まずいから、以前男友達の写真を見せた時にカッコよくて気に入ったと言っていた女友達に手を出させることにした
その子は男癖が悪いけど見た目は清楚でスタイルも良くて男ウケ抜群な子だったから、イけると思った

ワイは思い立った翌日、男友達とその他友達との昼御飯時にその女友達を呼んだ
女友達には事前に「男友達くんの事いっちゃいなよw」ってけしかけてたのもあってなのかグイグイいって、インスタを交換するところまで見届けた
ワイは勝利を確信してた

男友達は満更でもなさそうで、ワイはその姿を見て失望というか予想通りというか「こんなもんやな」って思ったんや
でも結果は違って、2週間くらいたってから女友達に「男友達くんは落とせないわw」と言われた

理由を聞くと彼女さんが好きすぎて見向きもしてくれない、とのことで、何故かワイはそれを聞いて腹が立った
その時は腹が立つ理由がわからなかったけど今はわかる、嫉妬や
ワイが好きだった男に愛されている女がいるという嫉妬

ワイは芋女のどこに男友達がそんなに入れ込んでるのかが本気でわからなかった
男友達に直接聞いても、柄にもなくデレデレして話さない
男友達の元カノに過去の男友達のことを聞くとデレるような奴じゃないと言われて、特別扱いされている芋女の事がますます気に食わなくなった

つまらないから省くけどそこから色々あって、ワイは男友達が週末にデートする事を知った
作戦失敗した女友達と一緒に偶然を装ってデートに鉢合わせしてやることにした

当日、駅でワイと女友達は死に物狂いで男友達と芋女を探した
後日聞いた話だと女友達も男友達に惚れてしまったらしく、彼を落として手駒にしてる芋女を見たくて仕方なかったんやと
で、2人を見つけてしばらくデートコースを尾行することにした

するとめちゃくちゃつまらんデートコースだった
2人で喋りながら商店街歩いて店入って試着してみるだけ、カフェでコーヒー買って席空いてないから手に持ってまた歩き出して、カップ捨てるとこがないってキョロキョロして、それだけのデート
ワイと女友達は退屈で仕方なかった

でも男友達と芋女はめちゃくちゃ笑ってた
ずっと笑顔で手繋いで歩いてた
180以上あるイカつい男と、平均身長もないメイクも下手な女の不釣り合いなカップルが対等に楽しそうにしていた
それを見て女友達が「私が勝負にすら持ち込めなかった理由わかった」って言ったんや

ワイが何なのか聞くと、女友達は「愛じゃん、あれは」って言った
あの男癖の悪い、色んな男と寝て、ワイより男がどんな動物なのか知ってる女友達がそう言ったんや
ワイは「お前もか」と思ってしまった
男友達といい女友達といい、お前らが愛を語るのかと

ワイだって女友達ほどじゃないけど男と寝た経験があって、その上で男が愛を語るような綺麗なもんじゃない事をわかってるつもりだった
男友達は愛を語るけど、見た目からしてそんな奴じゃないし相応に女を食った経験があるだろうに
ワイはイライラした

イライラするワイの前で男友達と芋女は商店街を抜けていった
ワイと女友達はダッシュで追いかけて再度2人を視界に入れた
いきなり飛び出したワイと女友達は小学生の集団が爆速で漕ぐ自転車にぶつかりかけた
その自転車集団が男友達と芋女の方にそのまま突っ込んでった

小学生はワイらの方に振り向いて「すいませーん！」と叫んでたせいで男友達と芋女に気づかずに突っ込んでった
ワイは2人が危ないと思ったけど、その「すいません」の声を聞いて男友達が振り返って、芋女を肩に寄せて自転車集団を避けた

芋女はドン臭くて「どうしたの？」みたいな雰囲気だったけど、男友達は「気にすんな」みたいな感じでそのまま芋女と手を繋いで歩いてった
ワイは、男友達が振り返ったのにワイに気づかなかったこと、善行をしたのに何事も無かったようにしていることにとてもイライラした

イライラしたワイはその場から動けなくなった
女友達はワイに「あの2人熱すぎよな～」とか言ってた
遠ざかっていく男友達を見て、ワイはその時初めてハッキリと、ワイが彼に惚れていたんやなって事を自覚した

それから卒業するまでワイは男友達とキッパリ会わなくなった
男友達つながりの友達とも会わなくなったせいで大学の友達はグンと減ったけど、それでも会わなかった
でもインスタだけはずっと繋がってた

そしたら一昨日、男友達と芋女が結婚した旨のストーリーが上がってた
滅多に自分や他人の顔をインターネットに上げる人ではなかったから久々に彼と彼女の顔を見たけど、とても幸せそうだった
ワイはその存在を知ったあの日から4年も経って、「愛」は本当にあるんだということを学んだ

これは実話だから、漫画や小説みたいなどんでん返しはない
これでおわり、これ以上はないんや
おしまいや

文が上手く見えるのはあれや
鬱っぽい時ってなんか詩的になるやん

ワイはこれから愛を追い求めるようになるんやろうな
今付き合ってる人にはそんな特別な感情が湧かないから、愛はないんだと思う
愛って難しいなぁ